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ナゴヤ球場の概要・基本情報・設備を画像つきで紹介

 かつて中日ドラゴンズが1996年まで本拠地としていた野球場で、現在は改修工事され二軍専用の野球場として使用されている。
 改修後もグラウンドや内野スタンドの一部はそのまま使用されているので、往年の雰囲気を今でも垣間見る事ができる。

 1948年の開場で、開場当時は中日スタヂアムと呼ばれていた。当時は木造建築で、1951年8月19日には巨人戦でスタンドが火災になった程だった。

 火災を機に野球場を鉄筋コンクリート造りで建て替えた。また1975年には運営会社が倒産した事で、新たな運営会社である株式会社ナゴヤ球場が設立され、球場名も現在の名称となった。

 ドラゴンズがナゴヤドームへ移転する前年の1996年に開催された中日-讀賣の最終戦を最後に、1軍の公式戦は開催されていない。

 移転後は二軍の本拠地として使用される事となり、大幅に改修工事された。グラウンドは1軍のナゴヤドームと同サイズに拡張され、外野フェンスも4.8mに合わせられた。

 スタンドではバックネット裏二階席、3塁側上段席、レフトスタンドがそれぞれ撤去され、ライトスタンドもグラウンドの拡張に伴い一部撤去された。また、照明塔は6基全て撤去され、これでナイター開催も出来なくなってしまった格好となった。

 だが、今でもグラウンド、スコアボード、一塁側内野席は健在で、コンコースの雰囲気などは最終年当時のそれそのままである。当時は非常に熱狂的なファンで溢れた野球場で、往年の中日ファンにとっては聖地である。今でもナゴヤドームよりもナゴヤ球場の方が良かったというファンも少なくない。

 変わり果てた姿を悲しむ声もあり賛否両論ではあるが、今日かつての本拠地野球場の解体が進む中で、このようにして別の形で使用され続けるのは非常に幸せな事であろう。

 

 

 チケット売場は現在、球場正面にあるプレハブ小屋のような建物で行われている。チケットは二軍の公式戦にしては高額な、大人1,000円である。前売りで購入すると800円になるので少々お得。

 当日購入してもチケットぴあの紙面であるのが残念。全く風情がない。

 入場口は現在では球場正面1箇所からのみ。2階スタンドが廃止された関係で、正面の雰囲気も一変してしまった。やはり一階席だけだと物足りない。

 ゲートを潜ると左手に1件売店が開いている。たいていのものはここで調達できるが、正直あまり期待は出来ない。自販機も2機あるのみだ。

 ゲートを潜ってからの雰囲気は本拠地当時の面影そのままだ。

 

スタンドに入ってからあれこれ探索をしていると、内野のコンコースへの入口があるので降りてみる。

 するとそこは、変わり果てたこの球場の中でも当時と全く変わらない姿に出逢える貴重な場所だ。往年のファンならタイムスリップしたかのような錯覚に陥る事だろう。

 もはやコンコースとしての役割も無くなってしまったと言っても過言ではないこのノスタルジーな空間こそ、今やこの球場の一番の見所でもあり、醍醐味であろう。

 当時は賑わっていた売店も、もちろん閉鎖されたまま。今後開く事のないシャッターは何を思うのだろうか。

売店横に記載されている「ビール」や「おつまみ」などという文字を見ると、ナイターで観戦がしたくなる。

 今も売店で買ってから、自分の座席まで運んでいきたくなる。

 売店以外にも、いろいろと当時を偲ばせるものが多々ある。電話機自体は撤去されているが、公衆電話の看板が所々に架かっているのもそのうちの一つ。最近では携帯電話の普及もあり、公衆電話自体が減ったものだ。

 かつては売店で購入したものを飲み食いし、戦況を語り合っていたであろう売店の前に多数並んだベンチも、もはや今では座る者はいないだろう。

 このコンコース、現在はトイレ利用者にのみ使用されているのだが、球場の当時の雰囲気を留めるためにも、このまま保存してもらいたいものである。

基本情報

所在地 愛知県名古屋市中川区露橋2-12-1
アクセス ・JR東海道線「尾頭橋」駅より 徒歩7分
・名鉄名古屋本線「山王」駅より 徒歩7分
グラウンド 両翼100m 中堅122m
(改修前:両翼91.4m 中堅118.9m)
収容人数 8,257人(改修前:35,000人)
駐車場 なし

 

アクセス

 

【鉄道】
 ナゴヤ球場への最寄り駅は、JR東海道本線の尾頭橋駅と名鉄の山王駅で、どちらからも徒歩7分ほど。JRでも名鉄でも、名古屋駅から1駅で行けるアクセスの良さが良い。

 尾頭橋からは駅の改札を出るとナゴヤ球場への案内板があるので、それに従い進んで行くと分かりやすい。

 尾頭橋から球場へ向かう途中、貨物線の踏切と新幹線のガードを潜る箇所があるが、ここにはかつてJRの臨時駅でナゴヤ球場正門前駅が存在した場所である。

 この臨時駅は一軍が本拠を置いていた1987年~1994年まで営業しており、こちらは球場から徒歩1分という利便性の良い場所で、アクセスも非常に良かった。


現在最寄りの尾頭橋駅の方はというと、こちらの歴史はまだ新しく、ナゴヤドーム移転の2年前の1995年に開業したもの。尾頭橋が開業して、ナゴヤ球場正門前駅は廃止された。

 かつて駅が存在した新幹線のガード下には、中日の選手を描いた壁画が現在でも残っており、かつて賑わった雰囲気を感じ取る事ができる。

 余談ではあるが、一方の名鉄の山王駅は、一軍が本拠地にしていた頃にはナゴヤ球場前駅といっていた。駅に大きなボールの絵があり、非常にユーモラスであった。

本拠地がナゴヤドームに移転して9年後の2005年に、駅名を開業当時の山王駅に戻し現在に至っている。

 かつて正門前の駅が在った場所(現在の新幹線ガード下)からは、レフト外野席の跡地に完成した選手寮と室内練習場が大きく聳えるのが見える。

 それまでの室内練習場は名古屋市西区に存在しており、球場までのアクセスが悪かったが、球場に隣接する格好で新設された事で、選手には好評のようだ。

 球場への入場口は室内練習場右手に進み、次の交差点まで行く格好となる。

 

ギャラリー

 

内野スタンド

 

 

 フィールドは改修前から変わらず、内野が土で外野が天然芝。
 ホームベース後方にある特徴的だった"Dragons"のロゴも健在だ。

シート自体は全く変わっていないので、昭和の設計で多少窮屈な面もある。
 今や二階席が無くなってしまった関係で、全体として随分とすっきりとしてしまったイメージだ。

 特に一塁側から三塁側を望むと、かつては存在しなかった室内練習場や、スタンドに隠れていて見えなかった建物が見えるようになった。

 この球場はスタンドから新幹線が見えるのが一番の特徴だった。
 すぐ近くを東海道新幹線の高架があるため、試合中行き来する車両を何度も目にする。
 反対に、電車の車内からもナゴヤ球場は確認できる。

 今ではその新幹線の高架も更に良く見える造りになってしまった。

スタンドを取り壊した代わりに設置された背の高い防護ネットがチープなイメージを抱かせて物悲しい。

 ドラゴンズは人気もあり、ナゴヤ球場は常に超満員のイメージしか残っていない。

 親会社が中日新聞社と言う事もあり、チケットを相当配り上げていたのであろう。スタンドは常に人で溢れていた。
 もう入れないだろうというくらい、人が押し寄せる人気の野球場だったのだ。

 席は満席、階段や通路にまで座る輩が現れるのは当たり前の世界。開門前も入場列が早々と出来上がることから、予定より早めて開門する事も多々あった。

外野スタンド

 

 そんな削られ放題なこの球場の中でも、ドラゴンズファンの聖地でもあるライトスタンドは残された。

 その文字通りで、聖地であるからという事により取り壊しに反対があったらしい。

 改修工事の際に外野を広げた為、一部が削られた。
 さすがに危険な為、スタンドとしての機能は果たせない。現在では一般人は立入禁止になっている。

 内野席の最も外野寄りの所から外野スタンドの中を覗いてみると、最前部が多少削られてはいるものの、雰囲気はそのままである。

 ドラゴンズブルーのフェンスも、当時は高さが2m13cmで、本拠地球場の中では最も低いフェンスであった。ホームラン量産球場などと揶揄されたこともあった。
 外野スタンドは非常に熱狂的で、一体感もあり雰囲気が良い野球場であった。

 得点時などには紙吹雪が舞い上がる光景がよく見られた。現在では使用が禁止されている球場も多い行為だが、ここでは当たり前のように行われていて、むしろ風物詩であった。
 それも部分的に上がるのではなく、スタンドのほぼ至るところで上がっていた。

 紙吹雪が舞い上がると、当然の事ながら手元の飲料のコップなどにそれが入るわけで、慣れている輩は入らぬようコップにあらかじめ蓋をしていた。
 更に慣れている輩は、紙吹雪が入ってしまったビールなどを一旦そのまま口にし、口の中からペッと吹き捨てていた。

 また、先述のコンコースに大量に置かれていたベンチでは、飲食物を食べる輩をよく見かけたが、今思えばあれは自分の席に戻ると紙吹雪が舞ってくるのでそれを避けるためにその場で食べていた避難民だったのだろう。

 現在では豊橋や長良川での試合時に紙吹雪を使用する事ができ、往年のドラゴンズファンで懐かしむ者も多い。

 

 

スコアボード

 

 スコアボードは1992年に改修されたものを更に改修し、磁気反転式にして使用している。

 ちなみにスコアボードの裏側に存在した、野球のボールのオブジェが乗っている給水塔は今はもう撤去されてしまった。

 ホーム側から見るテレビなどでの映像では、ボールがスコアボードに乗っているように見えるもので、実際現地に行くまではあれが給水塔だとは解らなかったものだ。

 他にもチェリオの看板やネオン広告付きの照明塔など、特に広告類が多い野球場であった。

 どちらかと言うと派手なイメージで、スタンドの熱気も相まってテレビの映像から伝わってくるのはいつも楽しい雰囲気そのものだった。

 改修された姿がなんとも痛々しいが、解体されずに野球場として使用されていることは非常にありがたい。

 現在のナゴヤドームよりも立地もよく、この球場が第一線から退いてしまった事は大変惜しまれる。これから後世にこの球場が存在した事は語り継いでいかねばならないであろう。